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日本電気株式会社北陸支社(NEC)様

2020.10.23

今回の事例紹介は日本電気株式会社北陸支社(以下、NEC)様です。

NEC様は1899年創業の日本を代表するコンピュータ、通信機器製造販売メーカーです。

 

NEC様は、早くから働き方改革を進めており、2017年度から社員の力を最大限に引き出す改革の一環 として、オフィス環境の改善に取り組まれてきました。

オフィス環境の改善は全国の各拠点も含めた取り組みであり、2020年度は金沢市にある北陸支社でもオフィスリニューアルが実施されました。

 

コンセプトは、NEC様が大切にしたい価値観「NEC Way」に沿った空間の創造であるとのこと。

プロジェクトスタートにあたり、以下の点を特に意識されたそうです。

・現場の意見をフィルタレスで吸い上げるため、現場に近い若手を中心に検討メンバーを選出。

・会社への愛着や想い入れ、一体感を表現するために北陸支社全社員から「働きたくなるオフィス」への要望を収集。

・全国でオフィスリニューアルを手掛けている社内専門スタッフを交え、「NEC Way」の実現、
社員一人一人の要望の実現に向けた入念な打ち合わせ

 

弊社は検討段階よりお声がけをいただき、今回のNEC北陸支社様のプロジェクトに参加させていただきました。

その中でエントランスのデザイン・什器提案・手配に関して提案を全面的に採用していただくこととなりました。
リニューアル完成時には、社員の方やお客様からも非常に好評を頂いているとのことです。

また、エントランス以外のエリアについても什器提案支援・手配を実施させていただいています。

 

・エントランススペース

  

 

 

弊社の提案が全面採用されたエントランスの紹介です。エントラスのコンセプトは、ずばり「金澤」です。

全国からいらっしゃるお客様や社員の皆さんに「北陸支社に来た」と印象付けて頂けるような空間の演出を目指しました。

壁面のブルーは群青の間を、グレーの壁面は黒なまこ壁と鉛瓦をイメージし、左官にて仕上げをすることで質感にもこだわりました。

茶屋街の石畳みをイメージした床や、金沢特有の非常に細かな千本格子もご採用頂き、より「金澤」らしい素敵な空間に仕上げました。

 

ここからは弊社は提案・デザインには直接関与はしておりません。

導入経緯、効果についてNEC村上様にお聞きした内容をご紹介したいと思います。什器手配は弊社にて実施しております。

 

・パーソナルロッカー

これまで保有していた膨大な書類や資料を削減することも今回のリニューアルの大きな目的に1つでした。

他拠点のリニューアル実施例も参考に、予め収納スペースを極限まで減らし、そこに収まる量の書類しか持たない事を徹底しました。

法令対応等で保管義務はあるが、普段必要のない書類は別の倉庫に保管しました。

結果、7~8割の削減に成功。全ての社員がパーソナルロッカーに収まるボリュームに削減することができました。

その結果、欲しかった少人数でのミーティングコーナー等を複数設置することができました。

ペーパー削減後も、大きな混乱はありませんでした。

削減前に決めた電子化を周知・徹底できたことで、資料の登録、共有も容易になり、情報共有もスムーズにできています。

 

・デスクエリア

これまでの完全固定席、ひな壇、部署ごとの島、たくさんあったキャビネットやプリンターを廃止して、フリーアドレスを採用しどの席でも働くことが出来るようにしました。

他部署の方と交わる機会が増えて北陸支社のチーム、業務の一体感が生まれています。

席数は社員の80%とし、テレワークの浸透を促すような取組みも並行して実施しています。

ペーパーレス、フリーアドレスを採用することにより、場所や物などに捕らわれない働き方を自ら実践し、クライアントにも経験をもとに提案していけるようになりました。

 

ノートPCだけでは画面が小さいという意見もあり、アーム付きモニターを多数設置してマルチ画面対応しています。

フリーアドレスでは、次に誰が使用されるかわかりません。

使用する方が自分にあった「位置」「角度」、個人ワークではなく「相談」「指示」など、

シーンにあった設定ができるよう非常にフレキシブルに動く商品を採用。これも効率化のひとつです。

またデスクエリアは中央に配置、後程ご紹介する様々なスペースにアクセスしやすいレイアウトにしております。

 

・さっと集まれるスペース

 

   

デスクエリアの周囲には様々なスペースが設けました。

デスクワークとしても活用されていますが、さっと集まれる場所が近くにあることで軽めのミーティングが増え、さらにコミュニケーションが活性化されています。

カジュアルな空間にすることで、ミーティングが自由闊達な意見交換になる効果も実感しています。

またスタンディングタイプにすることで、会議時間の短縮も狙っています。

 

各スペースにモニターを設置してあります。紙の準備が必要なく資料の共有が可能なので、

ペーパーレス効果もばっちりです。

 

・目的に合わせたワークブース

 

ワークブースも様々なタイプを設けました。

ここ最近ではテレビカンファレンスについても取引先から受け入れられるようになり、今まで以上に活用され、他拠点との社内ミーティングにも大活躍です。

 

1パターンではなく3名席、2名席、1名席やフルクローズ、セミクローズなどを設けることで用途にあった場所を選ぶことができます。

結果、少人数でのテレビカンファレンスでも大型会議室を占有することはなくなりました。

環境にも配慮し、壁面には吸音パネルを取り付けてあります。

 

フリーアドレスとなり、コミュニケーションが活発になったオフィス空間の中で、

ワークブースは非常に静かでありながら、こもった空間なので大変人気となり、満席状態が続くこともあります。

より多くの方が活用できるように、運用ルールについても柔軟に変更していきたいと考えています。

 

・大会議室

大会議室では大型のインタラクティングボードを設置、テーブルは一人用になっています。

1人用テーブルはその時の参加人数や、内容に合わせて自由なレイアウトが可能となっており、すべてがキャスター付なのでフレキシブルに対応が可能です。

 

 

・ワードロープスペース、コピースペース、バックヤード

更衣室はありませんが、ワードロープスペースを充実し、コートやロングブーツなども保管できます。

コピースペースは一カ所に集約し、今までバラバラだった備品を一カ所にまとめています。

 

・最後に(所感)

どんなところで働き、どんな人を笑顔にして社会貢献していくか、オフィス環境はICTと家具と空間の融合が重要です。

しかしモノだけを新しくしても働き方は何も変わりません。

今回、お話を伺ったNEC北陸支社 村上様は、社員の意識改革、インフラの整備、業務プロセスのシンプル化をバラバラで行うのではなく、

3つまとめて行うことが必須であると断言しておりました。

 

今回の案件は、エントランス中心のご提案ではありましたが、完成したオフィスを拝見し改めて感じたのは、

これからはもっと多種多様な思いの詰まったオフィスが求められていくということです。

現状が正解ではなく「より良いモノが他にあるかもしれない」と常にアンテナを張り、家具、空間のご提案を通して、

私自身が少しでも社会に貢献できるよう、さらなる研鑽を重ね、皆様に快適な空間をお届けできるよう励んでいきたいです。(担当:横山)

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