株式会社山岸製作所

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L'INTERNO

【納入事例】凸と凹 by KELUN

2025.3.17

今回ご紹介するのは、石川県・かほく市に新築された、KELUN 稲森さん設計のご住宅「凸と凹」です。

KELUNさんは金沢市を中心に活動されている建築設計事務所です。
KELUNさんのご紹介記事はこちらから

以前はご自宅にチェアを納入させていただきましたが、今回はKELUN 稲森さんが設計されたお客様のご自宅に、照明2点とカーテンを納入させていただきました。

興味をそそる「凸と凹」というお住まいのお名前は、「相性が良い」「上手く噛み合う」という意味を持ちます。稲森さんが、お施主さまご夫婦の雰囲気から、また設計からも「凸と凹」を感じられたことから名付けられたとのこと。

 

お住まいが完成して、撮影にお邪魔したのは、ちょうど雪の頃でした。
青い空と真っ白な雪に挟まれた、純粋無垢な外観。


中に入ると心地よい陽射しが差し込んだ、木の温かみが感じられる空間が広がります。

 

照明2点はそれぞれ、

・PARENTESI(FLOS)
・NELSON APPLE BUBBLE PENDANT(Herman Miller)

を納入させていただきました。

 

■ PARENTESI(パレンテジ)

PARENTESI(パレンテジ)は、床と天井をつなぐワイヤーの中心にまるで浮かんでいるようなランプ。


30歳と若くして交通事故でこの世を去ってしまったデザイナー Pio Manzù(ピオ・マンズー)が生前に残したスケッチをもとに、FLOS創設者である、Achille Castiglioni(アキッレ・カスティリオーニ)が完成させた照明です。

ランプは上下左右に動かすことができ、また湾曲した部分は摩擦を利用して軽い力で上下に動かすことができます。取り付け場所によって、さまざまな使い方ができるのが魅力です。ソファのななめ上からランプを下に向ければ読書灯に、天井に高い位置にセットすればダウンライトの代わりになり、オブジェに照らせばスポットライトとしても使用できます。
そこに佇むだけで空間へのアクセントになるPARENTESIは、イタリア語で「括弧」の意味。なんとなくその言葉の意味がランプの形状からも見てとれる気がします。

ちなみに、PARENTESIKonstantin Grcic(コンスタンティン・グルチッチ)が2014年に再解釈したのがOK(オーケー)。PARENTESIはランプがむき出しで、レトロかつ無骨なデザインが魅力的です。
一方で、OKはランプが360°回転し、形状がフラットな円盤型なことからまるで丸いミラーのようで、よりモダンなイメージ。
(気になる方は是非検索してみてください!)

 

■ NELSON APPLE BUBBLE PENDANT(アップルランプ)


そして、もう一つのランプ、NELSON APPLE BUBBLE PENDANT(以下、アップルランプ)は、Herman Millerのバブルランプシリーズの中の一つであり、「りんご」の形状をしていることが名前に由来しています。バブルランプシリーズは、スウェーデン製のシルクを張ったハンギングランプに憧れを抱いた、George Nelson(ジョージ・ネルソン)によって1952年にデザインされました。バブルランプという名前が、まるで「軽い泡」のようなそのふわりとした柔らかい形状そのものを表現しているかのようです。

シェード部分はその柔らかい光の様子から、「紙」のように見えますが、実はひとつひとつを手作業で特殊なプラスチック樹脂をスチールの骨組みにコーティングしているんです。だから丈夫でいて経年劣化もしにくい。
今回お施主様がもとよりバブルランプを気に入っていらっしゃったことから、数あるバブルランプファミリーの中からアップルランプをお選びいただきました。

 

■ Riva(リーヴァ)

そして、大きな窓に取り付けられたカーテンは、MANAS TRADING(マナトレーディング)のRiva(リーヴァ)。


ドレープとレースの間の素材感のカーテンが良いというご要望を踏まえ、テイストを絞ってご提案させていただき、Rivaに決定。
以前、担当のスタッフが稲森さんにとあるカーテンを紹介したことがあり、そのことを覚えていてくださったことから今回カーテンもご依頼いただきました。


LDKの壁を挟んでお隣には、大きな窓が続いた小部屋が。
ちょうどLDKと小部屋の境界でカーテンを開閉できる仕様にしたい、また、シングルタイプのカーテンにしたいと稲森さんからリクエストを頂いたことで、大きな窓の魅力が最大限に引き出されています。

 

カーテンの仕様はフロアに擦らない長さ且つ、短い印象を与えない長さになるようにご提案させていただきました。
また、生地の透け感を活かすため、裾の折り返しを極力薄くしています。


レースのような柔らかい質感を残したドレープのカーテンは、自然光が差し込むと、お部屋に光のシャワーが。
ファブリックはコットンリネン混紡に見えますが、実はポリエステル100%と扱いやすいのが特徴。織りに差し込まれたベージュの糸が、ドレープと相まってヘリンボーンのようなパターンを作り出していて、上品で洗練された印象を与えます。

 

窓からカーテンを通して差し込む光は一瞬一瞬異なるように思えて、その一瞬を逃すまいとシャッターを切りました。
それぞれのアイテムが個性を放っており、素晴らしい建築とこだわり抜かれた一点一点が住まいをきっと心地よくしてくれることと思います。
お施主様、稲森さん、ありがとうございました!

 

〈担当より〉
この度は、照明・カーテンのご依頼を頂き、誠にありがとうございました!
ショップでのお打ち合わせはとても楽しい時間でした。カーテンの商品選定において、展示サンプルに限りがある中で、お施主様は無数にある生地の中から絶妙なテクスチャーの商品を見つけられ、リサーチ力に脱帽いたしました。今後私からご提案できるよう精進いたします。
また、稲森さんはインテリアは建築にとって必要不可欠なものと考えておられ、お客様にとっての上質な空間づくりにおいて、目指すゴールが同じだと感じています。
気さくで、心の声を汲み取ってくださるおかげで、より良い空間づくりが実現できております。照明の灯りとカーテンからの明かりで、お施主様ご家族のこれからが明るく照らされますように!また是非ショップへ遊びにお越しくださいませ。(担当:丹波)