【納入事例】A様邸

2022.4.28

今回は「キッチンの天然大理石の天板にヒビが入ったので修繕したい」という一報を頂いたケースをご紹介します。

 

ご相談頂いたお客様は弊社の製品をよくご利用頂いているA様です。
A様邸には17年前にドイツ製のSieMatic（ジーマティック）のシステムキッチンを納品させていただいておりました。

17年前に納品したシステムキッチンの天板。修繕作業中の様子。

このシステムはキッチン本体はジーマティックですが、天板の天然石は日本製という特別仕様で、
オーナー様のこだわりがこもった特注システムでした。

長くご愛用頂いていましたが、17年間という時間の中で様々な要因から天然石にダメージが蓄積していたようです。

残念ながら上記写真のように天然石の縁にヒビが入ってしまいました。

お客様には「今のキッチンの雰囲気が気に入っているから、雰囲気を大きく変えずに機能的なキッチンに変えたい」と修繕の相談を受けました。

 

お伺いしたお客様の要望は次の3つでした。

・割れた天然石天板は廃止して、新しい天板を用意する

・割れたアイランド部分以外の天板は無傷なのでそのまま残す

・今のキッチン全体の落ち着いた雰囲気を生かしたモノにする

 

そこでキッチンのデザインに一番影響があり、重要なパーツになる天板に対して、
今回弊社が提案させていただいたのはコセンティーノ社のDEKTON（デクトン）という製品でした。
コセンティーノはスペインに本社を置く多国籍企業であり、国内の販売はコセンティーノ・ジャパン株式会社が行っています。
コセンティーノはクォーツストーンを世界中に供給するリーディングカンパニーとして広く認知されています。

 

「デクトンについて
引用元：DEKTON－デクトン：無機強化エンジニアドストーン | コセンティーノ・ジャパン
http://www.cosentino.jp/dekton/あ
デクトンはTSP テクノロジー (Technology of Sintered Particles 焼結粒子の技術)を採用したウルトラ・セラミックストーンです。
これは自然界の鉱物の変成過程に似た状況を人工的に創り、その過程を促進化させるという全く新しい技術です。自然界においてこの変成過程には数千年を要しますが、コセンティーノはわずか数時間のうちに全く同等の変化を生み出すことに成功しました。
デクトンは驚くべき特性をもち、完璧な外観意匠と同様に多種多様なデザインをご提供するとともに、高い紫外線抵抗性を誇り、インテリア用途だけではなく、外装材としてもお使い頂けます。」

 

デクトンの特徴を簡単に整理すると次の通りです。

・メーカーの先進技術により天然大理石と遜色ない見た目、風合いが楽しめる

・耐熱性、耐水性、摩耗抵抗性、表面硬度、色の安定性などに非常に優れており、大理石の弱点も克服している。

この2つの理由によりデクトンを新しい天板として提案させていただき、採用いただきました。

 

新しく生まれ変わったキッチンの写真はこちらです。

手前が今回納品されたデクトンで、写真だと見えにくいですが奥の天板が17年前に納品された天然石がそのまま残っています。
2種類の異なる天板を並べても調和がとれ、お部屋の風合いを損ねず、お客様にはお喜び頂けました。
12月中の施工でしたが大きな混乱もなく、天板の入替はおよそ1日以内で完了しています。
オーナー様には年末年始を新しいキッチンで気持ちよく過ごしていただくことができました。

セラミックは天然石と比べて堅牢性の高さで非常に優れています。
デクトン独自の結晶技術でプリントされた石の目の出かたも自然な風合いで、高級キッチンの雰囲気に大変合いました。

今回のお客様の事例は、今まで愛したものを生かしつつ、損なわれた部分だけを最新のテクノロジーで補い、
システム全体として今まで以上に利便性の高いものへと進化できた好事例となりました。

長く使われているキッチンについてご不便な点や不安がございましたら気軽にお問い合わせください。