重厚で高級感あふれる鏡面仕上げの家具は、その見た目と手触りから一度は手にしてみたい高級家具の代名詞ではないでしょうか。
鏡面仕上げの家具を作る時はどのような作業があるのでしょうか?
また、鏡面仕上げの家具のメリットやデメリットについて紹介します。
鏡面仕上げとは、木工塗装の中でも最高の手間と技術を要する塗装方法の事で、高級家具の代名詞とも言われています。
別名「鏡面塗装」とも言い、ブランドショップで使用する店内什器をはじめ、高級住宅の特注家具、高級マンションのシステムキッチンや収納家具などで多く採用されています。
熟練した職人の技術と手間と時間がかかるため、鏡面仕上げの家具には高級の名に恥じない光沢と輝きがあります。
鏡面仕上げの基本的な塗装方法は、材料の特性やその季節の気温・湿度などに準じて樹脂の塗膜の厚さを調整し、家具に吹き付けます。
この塗膜を乾燥させた後に、硬さや厚さなど考慮に入れながらサンドペーパーで磨きをかけます。
この時、厚さと硬さに合わせてサンドペーパーを粗いものから細かいものへと変えて磨くのが職人の腕の見せ所となります。
やがて塗膜の表面が均一に整えられると顔が映り込むようなピカピカの光沢が出てくるのです。
いくらキレイに磨いても状況によってはこすった跡がついてしまう事もあり、鏡のような鏡面を生み出す職人となるためには10年以上の修行が必要と言われています。
オープンルームや展示会などで鏡面仕上げのシステムキッチンや収納家具を見ると、ついつい手が出てしまいがちとなりますが、メリットやデメリットはどうなのでしょうか?
鏡面仕上げのメリットはなんと言ってもその重厚感と高級感にあります。
ピカピカの家具に囲まれていると、高級ホテルにいるような夢のような気分を味わうことができます。
ただし、やはり高級家具だけに「価格が高い」というデメリットも生じます。
キッチンの場合だと油はねや指紋跡などが目立ったり、タバコのヤニにも弱いというデメリットも避けられません。
また、他のインテリアと合わせる場合、上手にコーディネートしないと鏡面仕上げの家具だけ目立ってしまう事もあるので、他のインテリアとのバランスを考えて選ぶなど注意が必要です。
鏡面仕上げの家具にこだわりたい場合は、きちんと手入れができるか、他のインテリアと合うのかを考慮したうえで、予算配分もしっかり見極めてから選ぶようにしましょう。