「美術館めぐりで学ぶ家具の選び方」
いつもブログを読んでいただきありがとうございます。
山岸製作所の山岸晋作です。
家具選びって難しい。そんな言葉を皆さんからよく聞きます。
ブランドや種類がたくさんありすぎて、どうやって選べばよいかわからない方も多くいるのではないでしょうか。
皆さんからよく聞かれるのが、
「家具を選ぶのは結構大変。」「どうやったら良い家具を見分けられるのか?」「センスを磨く方法はどうすればいいのか?」というご質問です。
私は美術館に行くことでよい家具を選ぶ訓練をしています。
アートを楽しむには訓練が必要だといいます。現代アートを楽しむためにはスポーツと同じで訓練が必要であると金沢21世紀美術館の秋元館長はいいます。楽しくなるには、下手くそな時期、辛い時期を自分で乗り越えなくてはいけません。
私はその訓練のために出張先で必ず美術館にいくようにしています。理由は三つあります。
一つはポストカードです。美術館で鑑賞したアートの中から気に入った作品のポストカードを一枚だけ選んで買います。いつも迷います。自分の感性が心からそれを選んでいるのか。いや、著名なアーティストの作品だから気になるのか、教科書に載っていたからなのか・・・心の葛藤がありますし、必ず迷います。でも一枚だけ選びます。正解はありません。それが経営に必要な決断力を養う訓練になるんじゃないかと思って楽しみながら挑戦してます。決断はリーダーの最も重要な仕事です。決断にも訓練が必要ですよね。
最近のお気に入りのカードは三菱一号美術館で開催された画鬼・暁斎展で買ったポストカードです。
二つ目の理由は審美眼と感性を養うためです。今まで審美眼や感性に欠けた人生を送ってきました。中学高校時代は音楽、美術の授業は大の苦手でした。大学は私立理系ですし、今まで美術館とは無縁の生活でした。しかしこのインテリア業界の会社に入社し、最も痛切に感じたのは審美眼を養うことの大切さでした。そのために美術館に行き始めました。NHKの日曜美術館を見始めました。アート作品が醸し出す全体の雰囲気、そして素晴らしい色使いや斬新な構図に触れるだけで感性が磨かれる気がします。まだまだ修行の身ですが、自分なりの美術館の楽しみ方を会得してきた気がします。
安藤忠雄が設計した秋田県立美術館に感動しました。藤田嗣治が描いた20メートルにも及ぶ「秋田の行事」を展示するために設計された美術館です。その絵画はもちろんのこと、美術館の喫茶室から見る千秋公園はまるで絵画を切り取ったかのような美しさでした。
三つ目は家具です。市立や県立美術館などの公共の美術館は素晴らしい建築が多いです。地方自治体は威信にかけて、日本を代表する建築家に依頼し美術館を創り上げます。そして素晴らしい建築には素晴らしい家具があります。これは鉄則です。美術館に行けば秀逸な家具を見て触れることができます。世界遺産に認定された国立西洋美術館。これはルコルビジェの設計です。家具のデザイナーとしても世界的に有名なコルビジェがデザインした家具がこの美術館にはたくさんあります。建築と家具が一体となるその感覚を味わってみてはいかがでしょうか。
このように私は美術館にいくことで経営者としてそしてインテリアに携わるものとしてのセンスを磨いています。
良い家具というのは感性に訴えかけてきます。自分のセンスを磨くのはやはり家具を見る事が一番です。
そして自分の好きな家具を見つけ、そのイメージを自分の脳にインプットすることが大事です。
まずはわからなくても良いので、家具を色々みてください。
そのうち自分の好きな家具がおのずとわかってきます。その家具はきっと幸福をもたらすはずです。
だって自分だけが過ごしてきた時間、そして磨いてきた感性で選んだ家具はあなたに合わないはずがありませんから。
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