働き方改革が叫ばれ、企業の生産性の向上が大きな課題となっている昨今、会議時間の短縮が喫緊の課題となっている企業は多いのではないでしょうか。
会議の短縮には様々なアプローチがありますが、社員の意識や力量でなくオフィス環境を変えるアプローチが注目を集めています。
生産性向上が叫ばれるなか、現代の企業にとって会議時間の短縮は大きな課題です。
多くの社員アンケートなどでも、無駄な会議が多いことが生産性の上がらない理由と指摘されています。本来、会議は生産性を向上させるためにも、新しいアイデアを創出するためにも非常に有効な手段です。それが逆に、企業の生産性を落としている現状は、早急に改善すべきだといえるでしょう。
会議短縮のためのアプローチは様々です。
しかし、多くのノウハウが会議のルールや意識、Tips、人にフォーカスがあたっています。
もちろんこれらの短縮施策も効果があると考えられますが、人に依存するものが多く、中心となる社員の力量によっては効果が出ない場合もあります。
このような短縮案は、大きくわけると以下のようなアプローチとなります。
・会議に参加する人のコントロール
会議に参加する人数を絞りこむことで短縮を図る。
そもそも参加者の人選から間違っていることは多いです。参加すべき人が参加しておらず、参加する必要のない人が参加している。このような状況では、良い会議になどなるはずがありません。
・時間制限を設ける
会議を原則30分とするなど、会議時間の設定を制限することで短縮を図る。
始まりは決まっていても終わりの時間が決まっていない、または決めていても守られない会議は非常に多いです。単純なことですが、タイムリミットを決めることの効果は大きいです。
・役割分担に関するアプローチ
会議主催者を明確にする、ファシリテーターを明確にするなど、人の役割に関して改善する事で短縮を図る。
会議の流れを俯瞰して把握し、タイムキーパー的役割も果たすファシリテーターの設定は、効果的な会議に不可欠な存在です。
・内職の禁止
会議中、他の作業を禁止して会議の価値をあげ、短縮を図るアプローチ。
そもそも内職する人がいる時点で、参加者の選定が間違っているか、会議の意味が伝わっていないなどの問題があることが想定されます。
・ゴール設定、事前資料、アジェンダを用意するなど会議形式によるアプローチ
かならずゴールの設定をする、事前資料を特定の形式で用意する、アジェンダを特定の形式で用意するなど、会議形式をフォーマットすることで短縮しようとするアプローチ。
事前に準備させる、終わりを時間でなく内容で決めるといった方法だと、やる気次第で設定時間よりも早く会議が終わることにもつながります。
上記のような方法は、どうしてもファシリテーターの力量に依存しがちです。
なので、それ以外の施策を用意することは、経営視点からみて確実に会議時間を短縮する近道だといえるでしょう。
googleで行われていた事があると言われる施策ですが、全員が意識せざるをえないぐらい大きなストップウォッチを会議に持ち込むことで全員が時間を意識し、決定しなくてはいけない事項に集中できるようになります。
古くからある会議ツールのホワイトボードとポスト・イットですが、IT化が進んだ現代でも会議ツールとしては優秀です。ブレスト形式の会議などでは、全員がパソコンに向かっているより生産性が向上し、時間短縮に貢献します。
会議中や会議後に作成される議事録も、会議の長期化に一役かってしまっています。
現在では会議の音声から自動的に議事録を作成するツールなどが出ているので、これを活用することで会議時間の短縮を図れます。
ファシリティによるアプローチですが、2つのポイントで効果的に会議時間短縮が図れます。
・立った状態で会議する
会議が長引く要因として、特定の人がゴールに向かわないアジェンダを長く話して、長時間化する場合が多くあります。
どっしりと座って落ち着き会議をするのではなく、立った状態で行うことで無駄に長時間化しようとする人が減り、会議時間の短縮につなげることができます。
・会議室を外から見えるようにして、外の目を意識させる
もう一つは会議室をガラス張りなど外から見えるようにする方法です。これで会議に参加しているメンバーが、外の目を意識するようになるので会議の短縮を図れます。
効率的で効果的な会議を行うには、技術の高いファシリテーターに会議の進行を任せたり、目的の設定、資料の事前配布、ゴールの設定などが効果的です。
しかし、そのような会議の仕組みを導入することが困難な企業も多いでしょう。その場合、会議室をスタンディングにしたり、ガラスで透明化するなど、効率的な会議をしたくなる環境を作るというアプローチが効果的です。知らず知らずのうちに無駄な会議が減り、生産性の向上に繋がっていくでしょう。