会社の経営に携わる者にとって、社員の目線で職場を見ることは大切な職務の1つです。ほとんどの社員は、自分が属する会社で働きがいを持って仕事をしたいと願っています。社員にとっての働きがいとは、どのような点に感じられるものなのでしょう。
ここでは、働きがいのある職場の条件や定義、そして社員の働きがいを高めるための具体的な施策についてご紹介していきます。
そもそも「働きがい」とは、どのような意味を持つのでしょうか。
自分の働きが会社に貢献していると感じられること
経営者にとって会社が成長することは、大きな働きがいの1つです。社員の成長や業績の成長など、自分の興した会社に関わる仕事には、やりがいと働きがいが溢れています。
一方で、雇用されている社員にとって、自分の働きが会社に貢献しているかどうかはわかりにくいものです。営業や販売など、ダイレクトに売上に貢献する部署でないと、会社で働く意味について迷う原因にもなります。
他部署やトップとの意思疎通ができていないと、貢献度の高い仕事を続けることは難しくなります。社員が働きがいを感じるためには、コミュニケーションが欠かせないといえるでしょう。
相互の信頼感や正当な評価が得られること
コミュニケーションの活性化は、社員の仕事に対する貢献度向上に役立ちます。「自分の働きが社に貢献している」と感じるためには、他者からの評価や信頼感も大切です。
「良い提案ですね」「よく頑張っているのを知っていますよ」といった声掛けがあったり、「ありがとうございます」「助かりました」のような感謝の言葉が聞こえる職場は、他者の仕事がよく見えている職場でもあります。
信頼できる会社で、信頼できる仲間に貢献していると感じられることは、個々の働きがいを高めるのに役立ちます。たとえば、「家庭の事情があるのに、よく働いてくれている」と正当な評価が得られる職場であれば、「自分の働きも評価される」と信頼することができるのです。
仕事によって「成長している」という実感が得られること
仕事を通して、自分の能力や経験値が向上していると感じられるかどうかが、働きがいを感じるためには重要です。去年より今年、今年よりも来年と、スキルの向上や任される仕事の質が上がっていくことで、働きがいも比例して大きくなっていくものです。
同じ仕事でも、環境が変わったり業務効率が上がれば、社員はより重要な仕事へとステップアップでき、優秀な人材へと成長できます。高度なスキルが身につけば、それは大きなやりがいや働きがいとなるでしょう。
上記のような働きがいを社員が得るためには、具体的にどのような職場であると良いのでしょうか。
活発な意見が交わせる職場
社員が自分の殻にこもり、コミュニケーションを遮断して仕事を続ける職場では、働きがいが生まれにくくなります。職種にもよりますが、多くの場合は他部署とのコミュニケーションが希薄となれば、無駄な業務が横行しやすいものです。
チーム間や部署間、役職や上下関係を飛び越え、活発な意見が交わせる職場を目指すことは、業務改善に役立ちます。業務が改善されれば貢献度も上がるため、働きがいを得る社員も増えていくでしょう。
頑張った分だけ評価に繋がる職場
会社全体で活発な意見を交わし、業務改善や効率アップが実現すると、社員一人ひとりの業務の生産性が高まります。トップの側でも、それぞれの仕事ぶりや意見に耳を傾けやすいオフィスであれば、正当な評価をしやすいメリットがあります。
「頑張れば会社は見てくれている」「この会社からは正当な評価を受けている」という信頼感は、前向きに仕事へ取り組む姿勢を強めます。オフィスの見晴らしが良くなることで、働きがいを見出しやすくなるのです。
高度な業務に従事できる職場
「誰がやっても同じ仕事」「自分以外に代わりがいくらでもいる仕事」と感じるとき、そこに働きがいを見つけることは難しいものです。
多くの意見を交わし、より高度な仕事を任せられることにより、社員は自分の成長を強く感じられます。「この仕事を通して、自分は前よりも成長できる」と信じられる職場では、単調な作業にもやりがいが生まれやすいのです。
社員の働きがいを高める職場づくりには、どのような施策が有効なのでしょうか。いくつかの具体例を挙げてみましょう。
情報のリアルタイム共有、ペーパーレス化の推進
同じ業務であっても、処理方法を全体で共有したり、履歴として残せば有益なマニュアルとなります。活発なコミュニケーションは、周りから意見やアドバイスをもらうことで、自分の能力が高まると気づくきっかけにもなるのです。
インターネットやITツールを利用した情報のリアルタイム共有や、一部の部署でしか閲覧できない紙ベースの書類をデータ化するペーパーレス化などは、有効な手法の1つでしょう。
オフィス内レイアウトの変更
社員同士がコミュニケーションを取りやすい職場へと、配置変えを実施するのもおすすめです。パーテーションや仕切りをなくし、業務中でも気軽に意見交換できるレイアウトへと変更することで、全体の仕事も把握しやすくなります。
リフレッシュしやすい環境づくり
同僚や上司がデスクにいても「忙しいかな」「話しかけない方がいいかも」と遠慮してしまう場合があります。小休憩やリフレッシュできるスペースを設けることで、そこに座った社員同士で、有益な小会議が生まれることもあるのです。
社員が働きがいを感じるためには、貢献度の高い仕事や高度な仕事に従事することが大切です。スキルアップが正当に評価されるには、社内の見晴らしや意見交換が容易でなければなりません。オフィスの環境づくりを通じて社員の働きがいを高める施策を検討してみてはいかがでしょうか。