オフィスにフリーアドレスを導入するにあたって、障害となることが多いのが電話の取次の問題です。当日の社員の座席の場所や、スケジュールなどがわからないことで、社員のストレスを増加させてしまい、結局元の固定席に戻してしまうなんてことも起こってしまいがちです。
また近年では、電話対応そのものを無くすことで、業務の効率化を図ろうという動きもあります。
今回は、そんなオフィスの電話問題についてご紹介します。
フリーアドレスを導入する際の、大きな課題の一つとして電話の取次問題があります。
取引先から電話がかかってきても、フリーアドレスになっている場合、担当者がどこに座っているのか瞬時にはわからないことが多いため、電話の取次がストレスになる場合が多くあるのです。
逆に言うと、電話問題が解決すればフリーアドレスの導入はかなり容易になります。
これから紹介する5つの解決策を活用して、ぜひフリーアドレスの導入に役立ててみてください。
フリーアドレスを導入するオフィスが増えるなか、上司に相談が簡単にできない、電話の取次が難しいといった課題が生まれています。それを受けて、これらの問題を解決するためのウェブシステムやアプリなどが多く登場しています。
社員がその日に座る場所を座席表システムで把握できるので、電話があった時には担当者がどこにいるか、すぐに分かるため、すぐに電話の取次をする事が可能です。
社員のスケジュールが共有できたり、離席した上司が席に戻ると通知が来るなどの機能もあり、不在時の対応も簡単になります。
デジタルコードレスフォンとは、携帯型の内線電話機のことです。
携帯電話と違って卓上型電話機の機能がほぼ使えることから、非常に使い勝手が良いのがデジタルコードレスフォンの特徴です。内勤の社員1人に1台のデジタルコードレスフォンを配布しておけば、外からの受電の際には、デジタルコードレスの子機に転送することで、簡単に電話取次ぎをすることができます。
PBXとは外線を複数の内線端末に接続したり、外線を経由せずに内線同士を接続したりできるシステムのことを言います。クラウドPBXは、このPBXをインターネット経由で利用できるようにしたものです。通常社内に設置する交換機を設置しないで済むため、非常にスピーディに導入できるのが特徴です。
上記のデジタルコードレスフォンの解決策に似ていますが、このクラウドPBX経由の電話機を全員に持たせることで、すぐに電話の取次をすることが可能になります。
また最近では、自社で電話は受けず、電話代行サービスに受電をしてもらい、ラインやチャットワークなどの社内のチャットコミュニケーションツールに内容を伝えてもらう電話番サービスが注目を浴びています。
対応可能時間や、月の受ける件数、対応内容のカスタマイズのレベルまで、様々なサービスがありますので、自社の状況に応じてクオリティをどこまで求めるかを考えて、必要なサービスを選択すると良いでしょう。
電話は自社で受けるものと思い込みがちですが、こういったサービスを活用することで、電話対応の時間も効率化でき、社内の生産性の向上に繋がります。
堀江貴文さんが電話のことを、時間を無駄に奪う「害悪」だとして、「電話してくる人とは仕事するな」とまで言っていたことがありましたが、近年ではクレーム対応やパワハラ電話が社員を疲弊させているという問題もクローズアップされていることから、社員の電話対応ストレスの軽減という意味でも有効だと言えるでしょう。
また新型コロナウイルスの影響で在宅ワークが増えてきた会社では、電話の受電もれも発生しがちです。会社宛の電話を、社員全員の携帯電話に転送していたりすると、えてして「誰かが出るだろう」とか、「忙しいから出たくない」と考える人が増えて、電話の取り逃しが増えるというのです。そんな受電もれ問題にも、電話番サービスは使えるのではないでしょうか。
最後の解決策は、そもそも会社の代表電話の露出自体をなくすという方法です。
一見、大胆な解決策に見えますが、電話問い合わせを極力外部に出さない企業が増えてきています。
ウェブページやメールの署名から代表電話の記載を廃止し、営業窓口で対応が必要な企業には、営業マン個人が持っている社用電話の番号を伝えることで、取次自体を不要にしてしまう解決策です。
いかがだったでしょうか。
システムや機器の導入、外部サービの活用のほか、そもそも電話がかかってこないようにする工夫まで、電話問題に関しては様々な工夫が生まれています。
自社のビジョンやビジネスの状況にあわせて、これらを上手に活用することでフリーアドレスの導入につなげていきましょう。