スマートフォンや携帯電話の普及にともない、家庭での会話やコミュニケーションは減り、手のひらのに収まる便利なツールに費やす時間が増えています。
そこで、現代の家庭のライフスタイルに合わせたコミュニケーション術をご紹介します。
子供たちがスマートフォンや携帯電話を持つようになって以来、友人とのコミュニケーションもメールやラインが主流になっています。
手軽で簡単にやりとりができる便利なツールに夢中になっている子供たちは、家族とのやりとりも面と向かって話すより、文字を送信するだけのメールやラインを好む傾向がみられます。
また、共働きの親も多く、ゆっくりと子供たちに向き合う時間がないことも、会話やコミュニケーション不足の一因でしょう。
このような理由から、同じ家に暮らしていても、家族の会話がない、いわゆる、コミュニケーションレスの親子は珍しくありません。
しかし、子供の成長過程で親子の会話は欠かせません。
なぜなら、子供たちは家族との会話を通じて社会性を養うからです。
現代の子供たちは、伝える意欲が低下していると言われています。
「親に言ってもどうせ聞いてもらえない」と、伝わらないもどかしさを抱えている子供たちの声も聞かれます。
家庭でのコミュニケーションに必要なことは、子供の顔をみてしっかり返事をする、これが最も大切なのです。
返事の仕方を意識するだけでも、子供に与える印象は変わり、子供たちは伝える楽しさを感じ始めます。
会話やコミュニケーションは、決してひとりでは成立しません。
言葉を発すること、相手の話を聞くこと、その両方が重要です。
近年では個人の空間を尊重する傾向から、家族それぞれの個室や空間を持つ家庭が増えています。
お互いの干渉をし合わないで済む環境は、プライベートの時間を楽しむという点は有効に働くでしょう。
しかし、その分家族や親子のコミュニケーションの時間は確実に減ってしまいます。
例えば、リビング・ダイニングを対面式キッチンにする、子供部屋に行くには必ずリビングを通るようにする、リビングの一角に仕事や勉強のできるワークスペースを設けるなど間取りを工夫することによって、家族が接触する機会が増え、自ずとちょっとした会話が生まれるようになります。
間取りの変更は簡単にはできないという場合は、インテリアを工夫するだけでも家族・親子の会話を増やすきっかけとなります。
家族みんなでゆったり使える大きめのダイニングテーブルと座り心地の良いダイニングチェアがあれば、食事以外でも家族が自然とそこに集まるきっかけとなります。
また、リビングに親子で使える本棚を設置してみてはいかがでしょうか。
低い棚には子供用の絵本を配置し、大人が読む本は上段に配置しましょう。
家族が読む本が一か所に集まることで、お互いの趣味や興味が把握でき、それをきっかけに会話が生まれることもあるでしょう。
子供との会話のきっかけがもてない場合には、毎日の暮らしの中にお茶をいれる習慣を持ちましょう。
食事以外にテーブルを囲むことで親子が自然と向き合え、一緒にお茶を飲むことで心もほぐれ、自ずと話ができる環境が生まれるのです。
家族や親子が幸せを感じる暮らしは、ささやかな会話から始まります。
スマートフォンや携帯電話にはない「伝える楽しさ」が、家族の絆を深めるのです。
まずは、小さなアクションから始めてみましょう。