日頃のストレスや疲れを癒しに温泉宿を訪れ、和室に通された時に思わずホッとした経験はありませんか?
近年、和室の魅力を新たに感じている若い世代も増えています。
そんな和室の魅力やメリットを改めてご紹介しましょう。
和室に敷き詰められた畳には、イグサの香りによるリラックス効果はもちろんのこと、その他にも嬉しい魅力があります。
それは、畳特有の黄緑色に隠されています。
自然が生み出した畳の黄緑色は、ひとの心に安心感を与え、現代社会で乱れがちな自律神経を整える色とも言われています。
家の中に畳があるだけで、メンタルに働きかけ心がリセットできるのは、和室の大きな魅力とも言えます。
また、畳に直接座る昔ながらの日本のライフスタイルは、天井までの空間を広く感じることができるため、開放感のあるリラックス空間を作りだしてくれる効果もあります。
そのため、フローリングが主流となった現代でも、和室をこよなく愛する若い世代も多く、毎日の暮らしの中で心からくつろげる和室、すなわち、畳のある生活に魅力を感じています。
日本には湿度が高い日が続く梅雨がありますが、そんな時期に室内の湿気を吸ってくれるのが畳です。
反対に、湿度が低い時には、湿気を放出する優れた面もあります。
自然素材が少なくなってきた環境で、湿度をコントロールしてくれる和室(畳)は、わたしたちの生活を快適にしてくれるのです。
また、和室の壁は多くの場合、クロス貼りではなく自然素材を用いた塗り壁であることが一般的です。
塗り壁は調湿性に優れ、部屋にこもる臭いを吸着する効果もあります。
和室は畳と塗り壁の相乗効果により、冬は暖かく夏は涼しいという、断熱性・保温性に優れた快適な生活環境を、知らず知らずのうちに私たちにもたらしてくれているのです。
その他にも、畳は音を吸収する働きもあり、フローリングだと下の階にダイレクトに響く音でも、和室では音を遮断しやすいというメリットがあります。
和室のコーディネートの基本は、和の雰囲気に合い、生活しやすい家具を選ぶことです。
和室がいきる家具としておすすめなのは、木製の座卓ですが、和室は寝室として使う用途もありますので、動かしやすい座卓を選ぶのが良いでしょう。
フローリングの固定位置にある家具よりも、すぐに動かせる家具を選べば、時には寝室、時には趣味の部屋にも利用できます。
和室は、暮らしの用途に応じて使い方を変えられるのです。
また、和室にある障子に遊び心を取り入れるもの楽しいでしょう。
今は、多様な柄やデザインの障子があり、和室のインテリアとして好みの障子を選ぶ方も増えています。
ライフスタイルに合わせた和室の使い方で、暮らしがより充実するでしょう。
和室は、ライフスタイルに合わせ自由に使える、日本の誇れる文化でもあります。
パンを食べる生活も良いけれどごはんも美味しいと感じるように、フローリングの生活空間の中に和室があれば、日本人の心のよりどころになるでしょう。