暖炉と聞くと、欧米の家庭で使われているイメージがわきます。
実際に欧米では古くから伝統的に暖炉が広く使用されてきましたが、最近では趣味や生活スタイルの多様化により、日本でも普及が進んでいることをご存知でしょうか。
ここでは、暖炉の基礎知識としてその種類と特徴をご紹介いたします。
1.埋め込み型(ビルトインタイプ)
一般的に暖炉と言えばこれを指し、欧米で伝統的に使われてきたタイプです。
その名の通り、家屋の壁に炉が埋め込まれた形状となっており、この形状ゆえに炉と煙突が外壁ないしは屋内の壁と一体となっています。
火の美しさを際立たせるために、ビルトインタイプの暖炉の周りにはさまざまなインテリアが飾られ、意匠性も極めて高いタイプと言えます。
壁に埋め込まれ正面のみが見えるものが一般的ですが、壁の構造を工夫することで、二面や三面の複数方向から火が見えるように作られたものもあります。
2.据え置き型(フリースタンディングタイプ)
暖炉というよりも、薪ストーブという呼び方が一般的なタイプになります。
ビルトインタイプが壁内に埋め込まれたものであるのに対し、こちらは炉自体が自立(=フリースタンディング)した形になっており、煙突が室内に露出しています。
この形状は、屋内の暖房を効率的に取るためであり、ビルトインタイプと比べ、実用性に重きが置かれているといえるでしょう。
しかし、最近では、耐熱ガラスを用いることで360°方向から火を見ることができるなど、ビルトインタイプと比べても遜色がないほどに意匠性が高められたものも登場しています。
1.薪
暖炉用の燃料として最も一般的なものです。
広葉樹と針葉樹の二種類が考えられますが、広葉樹の方が燃えやすく燃料として優れています。
最近ではネットショップなどでも購入でき、一束数百円で入手できます。
趣味として伐採から行う人もいます。この場合、森林組合に掛け合うなどします。
2.ガス式
ガス会社等から販売がなされているタイプであり、文字通りガスを燃焼させて暖をとります。
点火が簡単で、煤も発生しないため手を汚さず使用できます。
暖炉ならではの美しさを持たせる目的で、薪に似せたセラミックを置き、燃焼剤を燃やすことで火を起こすこともできます。
3.バイオエタノール式
最近注目されているタイプです。
トウモロコシなどから生成したバイオエタノールを燃焼させることで暖をとります。
煙や煤が一切出ないため、クリーンであり着火も簡単で換気設備も不要といった特長があります。
いかがでしたでしょうか。
暖炉の型、燃料の種類をお分かりいただけたかと思います。
インテリアとしても使い勝手の良い暖炉ですが、サイズ等を間違えると部屋が暑くなりすぎたり、逆になかなか温まらなかったりします。
ご自身の部屋、目的に即した暖炉選びをしてください。